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世紀の終わりのpersimmon1aのレビュー・感想・評価

世紀の終わり(2019年製作の映画)
4.0
「君とはなんか前に会ったことある気がする」のセリフで終わる、普通に現在のバルセロナ訪問を描写する最初のパート。(ところどころちょっと崩れかけたりした石造りのループトップで夏の夕暮れ、そこらへんで買ってきた手頃なワイン飲んで話すのいいなぁ〜)

さぁここから来るぞ〜とheadsupしてもらって身構えたにも関わらず、気づいたらまんまと罠にハマって、ん?ん?ってなってる自分に気づいた。

そこから正気を取り戻し、あっ、そういうこと!単純な対過去、対現在の映画じゃないんだ、と見方の軸を何となく立てられた。それでも混乱させるようなトラップがいっぱい。20年前のオチョでも、わざと今と同じ白髪が混じり始めた髭を接写したり、同じ時間軸のシーンかと思ってたら、飲み物しか入ってないはずの冷蔵庫が、にんじんやら何やらいっぱい入った生活感のある中身に変わっていたり。(カップボードの壁と一体化した冷蔵庫がおしゃれ!)

確かに2人のカップルとしてのビジュアル、バルコニーから眺める姿なんかは「WEEKEND」感はあったけど、全体的には、「恋愛睡眠のススメ」とか「エターナルサンシャイン」も思い出した。でももちろんそのどれでもなくて、ユニークだった。

まさに彼らと同世代、20年前、小さく折った紙の地図見い見い宿探したりする姿は、全く同じことしまくっていたので懐かしくてたまらなかった。既にノスタルジーを感じる描写になってしまったんだなぁと改めて感じ、少しセンチになった…
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