ゆめちん

バーナデット ママは行方不明のゆめちんのレビュー・感想・評価

4.0
バーナデット ママは行方不明
 
ケイト・ブランシェット目当てで鑑賞。本作、何で日本での公開に4年もかかったのだろう?
 
アメリカ・シアトル。主婦のバーナデットは、一流企業に勤める夫エルジーと娘ビーと共に幸せな日々を過ごしているように見えたが、極度の人間嫌いで隣人やママ友たちとうまく付き合えず、トラブルを起こしてばかりいた。
 
女性にとって母親業とキャリアの両立は永遠の課題。これらの葛藤に共感できる女性は多いのかと思う。夫エルジーが亭主関白という感じではなく、むしろ妻の才能に理解がある "理想の夫" であるところが逆にリアル。
 
色々な事態が重なり状況が悪化すると、さらに加速するバーナデットの大胆かつ突飛な行動が何ともチャーミング。自分の幸せを家族愛や隣人愛、社会への愛へと繋げていく主人公の姿に、笑って泣いて、そして勇気を貰える。
 
ケイト・ブランシェットが、"TAR/ター" とはまた違う役柄をコミカルに熱演。彼女が演じているからか、風変わりなキャラクターでも、観進めるうちにどんどんと愛情が湧いてくる。そんな彼女と娘ビーとの親子であり親友でもある関係性が素敵で微笑ましく映る。
 
マイクロソフトが提供しようとする新技術や、主人公の仕事に絡めて登場する数々の美しい建築デザインがやはり印象深い。さすがに南極ロケは敢行してないと思うが、壮大な景色とペンギンやアザラシたちにしっかりと癒された。
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