泣く予定なかったのに最後の最後で泣いちゃったよ。
ピース又吉さんが初めて挑んだという恋愛小説の映画版。
ジャケ写から想像するようなベタベタな恋愛ものではなく付き合っている男女が直面しがちな問題に苦悩する2人の姿がリアルに描かれ刺さる人には刺さる作品。
劇作家で成功する事を夢見る青年、永田はある日沙希という天真爛漫な女性に出会う。いつしか惹かれ合い同棲するようになる2人。沙希は永田を支えたいと思い、一番の理解者でいようとする。ところが人付き合いが下手でプライドばかりが高く実生活がうまくいかない永田は次第に沙希を疎ましく思うように。
不安定な永田といることで沙希も段々精神を病み始めーー
繊細な言葉選びがさすが又吉さんだなと思いました。
棚に並んだお酒のボトルを殺し屋に見立てて『どれが一番強そう？』と聞く永田。
作家ならではの言葉選びのセンスがすごく好き。
また沙希の好きなものに興味を示し一緒に楽しもうとしたりお互いに影響し合える関係性はすごく素敵だった。
だからこそ、いい時も悪い時も影響しあってしまうのかもしれないけど。
嫉妬、プライド、劣等感の塊の永田。
怒りのスイッチむずー…。
最後の痺れる演出。
永田が変われば沙希は幸せになれるんだろうけど、それは沙希が好きな永田じゃないんだろうなぁ。
