ちろる

ワンダフル・フライトのちろるのレビュー・感想・評価

ワンダフル・フライト(2015年製作の映画)
3.5
何という、、、何というラスト。
想像していなかった展開に思わず声が出てしまった。

1996年ウランバートルに向けてアメリカの軍用機が飛び立ったその理由。
モンゴルに住む馬頭琴の得意な幼い少年が、耳が聞こえなくなる難病を患う。
国内で治す方法はない、アメリカなどの先進国に行くしか少年が馬頭琴を上手く弾ける方法がない。
弟想いのやさしいお兄ちゃんが、その事実を知り動き出す。
純粋で、真っ直ぐな心で仲間たちとあらゆる手段で弟を救おうとする。
広大な自然と、生き生きとした少年たちの素朴な演技が胸を打つからひたすら、ひたすら彼らの幸せを願った。
それなのに・・・・
社会主義から自由主義へと急激に変化したモンゴルの社会情勢が、安定しない医療環境を生み悲劇が生まれたのだろうがこの実話は本当に切ない、いや、切ないというか胸が締め付けられる。
だれも悪くない。怒りも湧き起こらないけど、
ただ、希望の光を見て家へ向かう母を想うとまたズキズキと心が痛む。
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