ぽち

4×4 殺人四駆のぽちのレビュー・感想・評価

4×4 殺人四駆(2018年製作の映画)
3.0
ワン・シチュエーションのサスペンスとしては中途半端。

どこまでそのシチュエーションで引っ張ってくれるかが見どころなのだが、医者が出てきたあたりからグダグダで、ネゴシエーターの登場で普通のクライム物になってしまっている。

アルゼンチンが抱える問題を扱った社会派の一面もあるのだが、この作風ならエンタメに徹してほしかったところだろう。

でも、車の中という限られた空間で、時間を持たせるための強引な手法はそれなりに笑えたし、努力の跡は見て取れる。

工具や銃をもってしても脱出できない車ってのが、かなりツッコミどころ満載だし、医者の動機も無理がある過ぎるし、携帯の電池切れや銃の不発等ご都合主義も目立つが、制作のチャレンジ精神を加味して温い目で見ると楽しめる作品。



余談。
盗難事件や強盗が多発しているアルゼンチンの社会問題を扱っているということだが・・・・

正直なところ、まず法制度を改めないとダメでしょ。
今作を信じれば、4人殺している殺人犯が、刑期を終えて大手を振って街中を歩いていること自体がありえない。

というか、平気で犯罪を犯す民度の低さが問題なのかもしれないなぁ・・

こういう作品を見ると、日本に生まれて良かったと思ってしまう。
ぽち

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