ハマチン

さすらいのハマチンのレビュー・感想・評価

さすらい(1975年製作の映画)
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2024年70本目。
「変化は必然さ」

旅は道連れ。ドイツの田舎道を映写機を積んでトラックがただただ走り続ける。3時間の時間の中で大きな事件や何かが起こるわけじゃない。それでも、今日も同じように走り続ける。ヴェンダースのロードムービー3部作の最終作。友情の物語であり、反面で孤独な男2人の物語。大学生の頃に見て、大好きな作品では決してないけど、それでも影響をどこかで受けていて、今でも心に残っているシーンやカットが大学生の頃に見て以来だがたくさんあった。撮影は、ロケ地が先に決められていて、そこで即興で役者たちに演出をつけていったとのこと。最初は脚本さえなかったとか・・・。自由に予算やスケジュールなど考えず、ただただフィルムを回し映画を撮るなんて、なんて幸せなことだろうか。その自由さと、映画愛に溢れた作品だからこそ、何年経ても記憶というよりも心に沁み入るように残っている作品なのかもしれない。
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