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カブールのツバメのkazu1961のレビュー・感想・評価

カブールのツバメ(2019年製作の映画)
4.3
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-092
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋美しい水彩画のようなタッチのアニメーションと正反対のタリバン支配下で生きていくことの苦悩、絶望。。。そんな中でもそれに対峙していく人々の良心と勇気と愛に涙が止まらないそんな作品です。

🖋タリバン支配下では、全身をすっぽり覆うチャドリを着用しなければ、女性の外出は禁じられていました。それは悲劇と自由の象徴にも。。。そんなアフガン女性達の希望を映像詩で綴ったほんとに評価されるべきアニメーション作品、チャドリを通して見える細かく刻まれた世界が、女性の自由を奪っていることの象徴に。。。そしてまた自由を求める男性の苦悩も見事に描いています。

🖋本作、同名の小説の映画化ですが、監督・脚本は、2人のフランス人女性です。なので、キャラクターもフランス語で話し、アニメーションもまるで水彩画のよう。とにかくオシャレでセンスが良い世界一観の中で描かれる悲劇と自由の物語は却って心に刺さります。

🖋登場人物全ての生き様が心を揺さぶってきます。若く芸術の才能溢れる女性ズナイラ、その夫で次世代の子供たちを育てたいモーセン、女性刑務所で看守を務めるアティーク。そしてその妻、末期癌のサラト、彼女のラストにとった行為は衝撃的でした(涙)

😭Story:(参考:公式サイト)
1998年、タリバン支配下にあるアフガニスタンの首都カブール。厳格なイスラム法が人々の生活に浸透し、巷では理不尽な私的制裁も多く見られるようになっていた。自由を好むズナイラは、自宅で密かに音楽を聴きながら壁に絵を描き、夫モフセンの帰りを待つ日々を送っていた。一方、拘置所の看守アティクは、病気がちな妻ムサラトを看病しながら、長く続く戦争と貧しさに耐え忍んでいた。ある日、ズナイラが慣れないチャドリ(顔も全身も覆う衣装)を纏って外出したことで、二組の夫婦の運命が狂いだす――。

🔸Database🔸
・邦題 :『カブールのツバメ』
・原題 :『Les hirondelles de Kaboul』
・製作国 : フランス・ルクセンブルク・スイス
・初公開 : 2019
・日本公開 : 2021/10/08
・上映時間 : 82分
・受賞 : ※※※
・監督 : ザブー・ブライトマン、エレア・ゴベ=メヴェレック
・脚本 : ザブー・ブライトマン
・原作 : ヤスミナ・カドラ「カブールの燕たち」
・撮影 :
・音楽 :
・出演 : ジタ・アンロ、スワン・アルロー、シモン・アブカリアン、ヒアム・アッバス

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
タリバン支配下にある90年代アフガニスタンの首都カブールを舞台に、悲惨な現実の中でも希望を持って生きていた夫婦を襲う悲劇と自由を求める女性たちの姿を、水彩画のような美しい映像でつづった長編アニメーション。1998年、タリバンが支配するアフガニスタンの首都カブール。人々は厳格なイスラム法の下で暮らし、世間では理不尽な私的制裁も多く見られるようになっていた。女性は全身を覆うチャドリ(ブルカ)を着用しなければ外出も許されず、自由を好むズナイラは、自宅で密かに音楽を聴きながら壁に絵を描き、夫モフセンの帰りを待つ日々を送っていた。一方、拘置所の看守アティクは、病気がちな妻ムサラトを看病しながら、長く続く戦争と貧しさに耐え忍んでいる。そんなある日、ズナイラが慣れないチャドリをまとって外出したことで、2組の夫婦の運命が狂い始めて……。2019年・第72回カンヌ国際映画祭ある視点部門出品。
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