JT

名もなき生涯のJTのレビュー・感想・評価

名もなき生涯(2019年製作の映画)
4.6
ここ数年で観た映画の中で最も美しい作品
表面の神々しさだけでなく内面の尊さを捉え、信念と意志と一生涯について丁寧に描いた実話に基づく話

神と信仰について描き続けてきた『ツリー・オブ・ライフ』などで知られるテレンス・マリック監督作品

1940年、ナチスドイツに支配されたオーストリアの小さな村で、信仰を捨てなかった農夫のフランツと妻のファニは迫害されてヒトラーへの忠誠を拒んだフランツは逮捕されるも、信念で静かに抵抗し続けた

自分自身を形成するものは肉体ではなく精神である
形あるものは消えゆき、形ないものだけが残るから
信念、信仰、思考、意志、祈りは、命よりも尊く重い
間違いだらけな人間の一生涯に正解を求めるのならば
きっとそれは誰のためでもないひとりよがりの信念だ
長い歳月をかけて受けてきた恩恵と、幾度となく交わし合った愛する者への祈りが、人と心を形成する
だから信念とは心のありようで、人格で人生そのもの
その信念を奪ってしまったら人は人でいられなくなる

(書き終えれなかったいつしかの下書き1)
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