おれさま

見えない目撃者のおれさまのレビュー・感想・評価

見えない目撃者(2019年製作の映画)
3.3
"絶対に、取りもどす。"
キャッチコピーより。

吉岡里帆は、初期のURであーるが一番好きでした。
むむむ、日々が…。
また1週間ぶりのレビューです。

視覚障害者が犯罪に巻き込まれ、犯人を追うというこの構図、面白みが湧きあふれてる。
『ブラインド』韓国映画のリメイク作品。脚本は確かになるほど、リメイク権欲しくなる作品でした。原作は未視聴です。

良くも悪くも、日本らしく女優の扱いを意識した作品に落ち着いてしまったのかなという印象も。吉岡里帆の真面目で優等生な役柄も、想像通りすぎる展開といいますか。評価は高いようですが、既視感も含め、ちょっとそれは…と言葉が出かかる部分も所々。
また、パルくんの扱いひとつで、もっと相棒感が出て愛着持てたのかなってのもひとつ。横に居たってだけの存在に…勿体無いかな。

ぬいぐるみを見立てての犯行という視点も、もうちょい捻っても。異人館村殺人事件もとい、占星術殺人事件…いやセブンを思い出したのはおれだけじゃないはず。
へえ、もう4年も前の作品…日々が早すぎる…

視覚障害者の方は白杖がない場合、もう少し猫背になりながら両手を前に出し、防御姿勢のような形で歩くような気もします。総じて観ても、吉岡里帆の意欲作でした。見えない人を演じるって、目の置き所も含めて大変だったでしょう。関係ないけど、乙一の『暗いところで待ち合わせ』を思い出した。


余談ではありますが、視覚に障害のある方はみなさんの身の回りの生活にどれくらいおりますか。

某動画サイトにて、NotAlone ~みんなひとりじゃない~というチャンネルの『信号が変わっても立ち止まったままの盲目の男性』という社会実験の動画があります。余裕があれば是非観ていただきたい。視覚に障害のある方の生活には、世の中の力が必要な時もあります。

烏滸がましいですし、こういったところに他のサイトの話は載せることじゃないかもしれません。しかし、多少なりとも、このレビューをここまで読まれた数十人、数人でも良い、気持ちの変化があると嬉しいなって思います。

偽善でもなんでも良いと思います。興味を持つこと、人生のスパイスじゃないですが、こういった視点を持って生活を送るだけで、日々に花が咲くのかなって思ってます。

余計なお世話で申し訳ございませんでした。
映画を観て、レビューを書く、この行為がどれだけ素敵なことか。いま一度。
おれさま

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