ちろる

カトンプールでの最後の日のちろるのレビュー・感想・評価

カトンプールでの最後の日(2017年製作の映画)
3.5
シンガポール、カトンプール。
柔らかいパステルカラーの色彩と、うだるような湿度の高い空気、そしてコーラ。
それを飲んでる途中だけは、まだ世間のことをなにも知らなかったまっすぐな魂であった頃の事を思い出す。
ノスタルジー溢れる少年時代の映像と、瑞々しい恋心。
気になる人に近づきたいその想いをしまっておく術も知らなくて、まだ無邪気な心で幸せを噛み締めていたあの夏のプールでの日々。

プールで飛び込んだ瞬間に、まるでタイムスリップしたみたいに映像が過去へ切り替わる演出が素敵だったな。

大人になるということは色んな感情を蓋をして葬ることと同じなのだとしたらなんだか切ない。
幸せだったあの頃にタイムスリップできるその場所がなくなってしまうのだとしたらさみしい。
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