Shun

あなたの名前を呼べたならのShunのレビュー・感想・評価

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)
4.2
劇場で観て以来、2度目の鑑賞。
インド・フランスの合作映画のため、通常のインド映画とは一線を画す仕上がりになってます。

一つ屋根の下で暮らす、住み込みで働くメイドと婚約破棄となった御曹司が心を通わせる切なくもほろ苦いラブストーリー。

インドの身分違いによる差別や未亡人に対する悪しき慣習が描かれた社会的要素にショックを受けたのを思い出しました。

結婚してわずか4ヶ月で夫を亡くして以来、未亡人はずっと未亡人のままというしきたりに縛られ、食い扶持を減らすために嫁ぎ先から追い出され、使用人として働いて稼いだ給料から仕送りをする生活を送る主人公・ラトナの社会の底辺で辛くも逞しく生きる姿に元気をもらえる作品。

それにとどまらず、ファッションデザイナーになるという夢を追いかけて仕事も勉強も両立させ、生き生きとした表情を見せる彼女が素敵👌

主従関係である二人の恋に心臓バクバク。
二人がお互いの想いを確かめ合うシーンは観てるこちらが恥ずかしく思うほどドキドキしました。
ただのキスシーンなんですが勢いがない分、めちゃくちゃ時間が長く感じました🫣

インドに根深く残るカースト制度が二人の恋を阻み、互いにとって悪い結果を生むと知っているからこそ、ラトナが彼のことを名前で呼べずに”ご主人様”と言うことしかできないという、この切ない感じがたまらない…。

それでも、希望が見えてくるラストのやり取りにほっとさせられました😌
Shun

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