岩手県大槌。
ただいまを投げかけても返ってこないおかえり。
この行き場の無い感情の矛先はどこに向けたら良いのだろうか。
家族を失うというのはどんな形であれ、辛く、受け止め難い事実だと思う。
それでも日常は平然とやってくる。
どんな事情を抱えようとも受け入れて、励ましてくれる人はかけがえのない存在だと思う。
生きてるなら食わなきゃみたいな励まし方とかぶっきらぼうに聞こえるかもしれないけど、それはその人なりの親切なんだと。
亡くなった生命と引き換えに、旅をして出会う新しい生命と人の温もりに触れてハルが前を向こうとしているそんな映画だった。
モトーラさんの演技している姿を見たのが、初めてがこの映画で良かった気がする。