クリプトン星人

ラストナイト・イン・ソーホーのクリプトン星人のレビュー・感想・評価

4.0
期待してなかったけどエンタメとして面白かった。
冒頭がかわいくて好き。
後半の展開はエドガー・ライトっぽいなと思わず苦笑したけど中盤までは良い意味で何がしたいのか予測がつかなかったし演出も相まって結構見入った。
憧れてた60年代ロンドンを大嫌いになるのも隠喩的でおもろい。
「過去」を抱きしめ「未来」に託すのはグッときた。
最後はシスターフッド的で救いがあるというか対比になってて良い。
投げキッスしてたし(?)
誰しもが持ってそうな矛盾を上手く消化してくれて気持ちが良かった。
母親も男絡みだったのかな?
ジョカスタは女が強くなったって象徴かしら。

現代の男は優男だったけど掘り下げ不足で内心が分からないのが少しモヤッた。
トーマシンの突飛な胸チラは男の視聴者に対しての隠喩だろうけど、憧れと現実は乖離してると描いたように本能と理性も別物だろうと。
女性脚本家の女尊男卑のようでもあるけど随所にエドガー・ライトの浅さも遺憾なく発揮されてて逆に安心した。
つまり本能的な60年代えもーい!とオッパイすごーい!は同義で悪意はないから抱きしめてあげて。