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ダヤンとタマと飛び猫と 3つの猫の物語のkanacoのレビュー・感想・評価

3.3
瀬戸内海の猫島のネコファミリーを追う実写『飛び猫』、平成初期に流行った“のほほん”アニマルアニメ『うちのタマ知りませんか?』、個性的で美しいファンタジー絵本『猫のダヤン』という違う3つのネコ作品を集めた、それぞれのテイストの違いを楽しめるオムニバス。可愛いネコたちにホッコリです🐈(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

本日は〈猫の日〉🐈🐈🐈
…ということでネコが主役の映画を。
圧倒的イヌ派の私もたまにはネコの可愛さにも癒されたい!

どういう作品かというと、タイトルの『ダヤンとタマと飛び猫と ~3つの猫の物語~』というそのまま。カレンダーでよく見かける実写の猫の写真集『飛び猫』、ファンシーな文房具から派生してアニメやコミックにもなった『うちのタマ知りませんか?』、絵本作家である池田あきこの作品『猫のダヤン』という3つの猫作品が楽しめるオムニバスです。

コラボではありません。それぞれのシリーズの単作が次の順番で描かれます(分数はおおよそ)。

『飛び猫(10分)』
    ↓
『うちのタマ知りませんか?(20分)』
    ↓
『飛び猫(10分)』
    ↓
『猫のダヤン(20分)』

ストーリーなくただただ猫を実写でフリーにカメラで追う『飛び猫』、平成初期のどことなく間の抜けた可愛さがある『うちのタマ知りませんか?』、美しく独特なデザインで描かれる絵本っぽさを残す『猫のダヤン』と…いう風に、同じネコでも作品ごとにテイストががらりと違っており、さまざまなネコちゃんたちの可愛い姿が楽しめます。ストーリーがある『たま』と『ダヤン』は子供たちに優しいようなホッコリした小話タイプ。不思議で暖かいショートムービーといった感じです。

❶ 飛び猫🐈

カレンダーでお馴染みらしい(私は実写系のカレンダーを買わないので実は知らないのですが)、実写猫の写真集からのエントリー『飛び猫』🐈

10分ほどのショートムービーを2回に分けて贈るこの作品は、もちろん実写。瀬戸内海にあるという猫の島で暮らす、お母さんネコと4匹の子ネコの仲睦まじい姿を延々と映します。ストーリーらしいストーリーはなく、ネコさんファミリーのある日の一日を追うという感じ。ずっと子ネコさんたちが小さい声でミャーミャーと鳴いていて、この子たちが戯れているのを眺める作業。

「( *´꒳`*)ホッコリ」という気持ちと、
「(;´・ω・`)何この時間…」という気持ちとで、
癒されるのか退屈なのか分からぬ、謎時間が流れます🤣

❷ タマとふしぎな石像🐈

昭和の終わりから平成初期にかけて、小さな女の子たちの間でこのキャラクターのグッズがブームだった気がします。「うちのタマ知りませんか?」というキャッチフレーズと飼いネコを探すポスターの絵柄が印象的な文房具雑貨たち。当時にアニメにもマンガにもなっていた気がするし、自分も通ってきたはずなのに、今日の今日まで存在を思い出したことはなかったこのシリーズ🤔

とにかく頭がでかくて丸っこい、ネコちゃんとワンちゃん…。ベタっとした塗りで、なんの奥行きもないちょっと適当観もある平面的な絵柄(貶してるわけではない)が〈昔の子供たちが気に入っていたキャラクター〉感が強くてレトロ可愛いです。

主人公のブチネコちゃんタマ、豆腐屋さんで飼われている真っ白なワンちゃんポチ、トラ柄のネコちゃんトラ、クロ色で頭に絆創膏を貼るネコちゃんベー、フワフワの女の子のシロネコちゃんモモ、威張りん坊のブルドック・ブル…などなど私の脳の片隅に眠っていた記憶が次々と引きずり出されて懐かしさで「ひぃぃ😂」ってなりました。

とても“ゆるゆる”で何だというわけでもないショートアニメですがホッコリはします😊

❸ ダヤンとジタン🐈

こちらが私の大本命🥰

作家池田あきこが描く、架空の不思議な国“わちふぃーるど”を舞台にしたファンタジー絵本シリーズの代表である『猫のダヤン』。動物たちと妖精や魔女の住む世界で、ネコの男の子ダヤンが仲間たちと冒険したり温かい日常を過ごしたりする物語。独特の絵柄ですがキャラデザインも世界観も大人びてちょっぴりダークに可愛くて、大学生の頃はダヤンの文房具や小物などをよく買って使っていましたし、革小物は社会人になってもしばらく使っていたので思い出深い🥰

と言いつつ、物語の方はあまりみたことがなく🤔動いている“わちふぃーるど”の仲間たちを見たのは初めて!

アニメーションの描き方は変わっていて、背景はレイヤーを複数枚重ねたような奥行感。その一番手前にキャラクターたちを乗せて動かしているみたい。アニメながら紙質っぽさ…〈絵本から取り出してきた感〉を少し残しているように感じます。

世界観は思っているよりもファンタジー。のんびりな様子はあるのですが、意外と状況は鬼気迫るストーリー。素直で勇気あるダヤンはやっぱりとてもキュートでした。

が。
私が思っている数倍、ジタンがイケメン猫だった✨👀

次からグッズを買う時は、ダヤンではなくジタンのグッズを買うことにします(突然の担替え)。

嘘です。両方買います✨🙌😆(それがいい)
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