あーさん

シネマ歌舞伎 特別篇『幽玄』のあーさんのレビュー・感想・評価

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シネマ歌舞伎 2023 第4弾

平成29年博多座にて行われた板東玉三郎×太鼓芸能集団 鼓童との特別公演を映像化したもの。


いや〜台詞なし、舞と太鼓(他)演奏だけ…というのはまた舟を漕いでしまう案件⁈と始まる前から心配だったけれど。。

羽衣
道成寺
石橋
の三本仕立て。
天女の舞が中々に長くて案の定沖までは出ないまでも、不覚にも浅瀬にはぎっちらこ〜と漕ぎ出でてしまった…。(お話は有名な羽衣天女だし舞だから、内容には支障なし)
しかし途中から覚醒!玉様が美し過ぎて。。天女様〜!
漁師役の方がまんが日本昔話に出てきそうな方でほっこり♪

道成寺は、娘五人とか三人とかの歌舞伎のお芝居を以前観ていたので、相変わらず白拍子から一転したおどろおどろしい大蛇をどうやって動かしているのか?中の人は玉様?等と思いながら楽しんだ。
キャンドルの演出が本当に荘厳で綺麗で、、舞と太鼓の音と相まって素晴らしかった。

そしてそして、今回のクライマックス、石橋 では、玉様がまさか獅子の精になって毛振りまで見せて下さるとは!
よく目にする勇ましい親子連獅子とはまた違い、雄々しいと言うよりもどこかたおやかで雅な獅子の精。(玉様+四人)
文殊菩薩の浄土への石橋の上に現れた獅子の精と牡丹の花の美しさよ。。

鼓童の方々の全身全霊の太鼓の音、パフォーマンスと共に幽玄の世界を堪能、忘れられない鑑賞となった。

最後は感動して涙が。。
素晴らしいものを観た時、耳にした時に感情が溢れ出すように、胸が熱くなるエンディングだった。
花柳流の方々の踊りも見応えがあった。

ええもん見せてもらいました。。



**今作、最初に玉三郎さんが、佐渡島に拠点を置く太鼓芸能集団 鼓童の方達と合宿のような形でお稽古している様子から始まる。
熱いお稽古を見てから本編なので、入って行きやすい。
鼓童はほぼ男性ばかりだけれど、数人女性の方もいて驚いた。
皆さん、何故か和のお顔!塩とかお醤油顔。ソースの方はいらっしゃらない笑
素敵な佇まいの方ばかりで、パフォーマンスもさることながら、鍛えられた肉体美にも否が応でも目が行ってしまった!!
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