おなべ

クーリエ:最高機密の運び屋のおなべのレビュー・感想・評価

3.7
◉実話に基づく物語。

◉核武装を巡って緊張状態にあった冷戦下の米ソ間では、互いにスパイを潜り込ませ情報戦を繰り広げていた。その最中、至って普通のセールスマンである英国人のグレヴィル・ウィンは、MI6とCIAより、ソ連に潜伏するスパイと接触し機密情報を受け取る運び屋の任務を依頼される…。

◉キューバ危機の裏側で起こっていた衝撃の真実。多少の脚色はあれど、映画でよく見るスパイや諜報員が存在して、ここまで壮絶な駆け引きがリアルに行われていようとは…。

※キューバ危機 : キューバにソ連軍のミサイル基地が建設中であることに抗議して,1962年10月22日以降,米国が戦艦と戦闘機でキューバを海上封鎖した事件──百科事典より抜粋。

◉《ベネディクト・カンバーバッチ》の真に迫る好演が見どころ。軽妙なセールストークで場を弾ませる営業マンから、尋問に耐え続け痩せ細ってゆく男まで、様々な“顔“を演じ分ける。本作のヒリヒリする緊張感・緊迫感やFilmarksにおける高評価は、巧みな演出は勿論のこと彼の演技力の賜物だと言っても過言ではない。










【以下ネタバレ含む】












◉いつバレて処刑されるか分からないとてつもない重圧の中、民間人でありながら5000以上の基地の機密情報を運び出した。両国の戦争回避という大義まではグレーにせよ、彼らの命懸けの行いは今後も歴史に残すべき(もっと多くの人に知ってもらい賞賛されるべき)功績であり、大きく歴史を変えた事は間違いない。
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