ヒトラー、ナチスが行った美術・芸術品の略奪を追ったドキュメンタリー作品。
正直、ナチス関係者、芸術家、画商など沢山の知らない名前が登場するのでぼんやりとしか話しは解りませんでした。
しかも、そもそも芸術ってものが何なのかもよく解らない自分には、その時代に行われた芸術に対する様々な出来事の歴史的重要性もピンとこない部分が多かったです。
だけどそれは僕が解らないだけで、ヒトラーやナチス、芸術家、収集家、美術館などに対して、ひいては人類に対して“芸術”というものが大きな影響力を持っているという事は伝わってきました。
それを自らの稚拙な欲望のために利用し踏みにじったヒトラーたちの罪深さには怒りというより、呆れに似た感情をおぼえます。
本作のタイトルにはピカソの名前がついていますが、あんまりピカソの事に触れていないので、なんでこのタイトルにしたのか疑問に思いながら鑑賞していましたが、最後に紹介されたピカソの言葉の重みに納得。
そこにこの作品の全てが詰まっていたような気がします。