ドクター・ストレンジが出会ったのは、正義の心を失ったワンダ・マキシモフだったー
ストレンジとスカーレット・ウィッチといった、対立する2人の白熱したバトルに関してはなかなか見応えがあったし、スティーブンとクリスティーンといった2人の人間関係の進展、マルチバースの世界の視覚的描写もよかった。
しかし不十分なのは、「記号的にキャラが出現し、消費されているように感じる」ところである。中盤に興味をそそられるキャラが多数登場するが、なすすべもなく退場していく姿を見て、まだ一度も活躍する姿を他の作品で鑑賞したことがないのに、キャラクターにひどい仕打ちをするのは、流石にマーベルが、自社のキャラクターを、お金稼ぎの道具としか見なしていないのかなと勘繰ってしまうほどであった。また、VFX関連の労働環境を見ても、流石にマーベル映画に携わる末端の方々への配慮がなされてないと感じるので、マーベルには真摯な態度を見せてほしいということも感じさせられた。
MCUの先行きが思いやられる作品。
