プロレス一家フォン・エリック家の栄光と悲劇の物語。
家族・男性性・名誉に対する過剰な信仰。プロレスというシステムの暗黒面がフォン・エリック家を取り込んでいく。ホームパーティーとか結婚式は楽しそうでも、確実にシステムは家族の1人1人を蝕んでいる。その中で長男のケビンの重荷は計り知れない。誰よりも家族を大切にしていた長男はどれほどまでに兄弟や親、妻や子供のことを案じていたのか。彼がラストで泣く姿を見てほんと辛くなる。
そしてディゾルブの編集が用いられてるシーンのヤバさが半端なかった。なんかこの世のものとは思えない映像になってる。途中幽霊になった登場人物が出てきたり、プロレス王者が正気を失っているシーンが出てきてホラー映画的だなと感じた。めっちゃすごい作品だった。
