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天気の子のnyattxのレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.9
個人的な感想になるが、最も好きな日本映画だ。不遇な環境で育った陽菜と帆高らがラブホテルへ逃げ込んだときのシーンは、胸が締め付けられ、不覚にも号泣してしまった。もう自分たちには逃げ場がない。未来がない。もうこの先に、救ってくれる大人たちなど現れないという諦めのような感情が画面から伝わってきて、本当に悲しい気持ちになった。終盤、挿入歌『愛にできることはまだあるかい』から『グランドエスケープ』が流れるまでの一連のは、映像と音楽が究極にマッチしており、天にも昇るような感情に見舞われた。まさに絶望の雨夜から歓喜の晴れ間へと誘ってくれる、そんな気分を味わった。発想が貧相で無鉄砲。感情をストレートに表現しすぎる帆高に共感を持てない人もいるかもしれない。しかし、ピュアに共感できる人は最高の作品だと思う。ラストシーンもよかった。
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