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MISS OSAKA ミス・オオサカのArlecchinoのレビュー・感想・評価

MISS OSAKA ミス・オオサカ(2019年製作の映画)
3.3
なかなか興味深いお話でした。映画冒頭の、川の中で緑色のドレスを着たヒロインが赤いドレスの女を引っ張っているシーンは後の展開での「語られなかったシーン」なんですが、大して意味のある演出でもなかったですね。
北欧の人がこの映画を観たら大阪のクラブの世界観について我々の感受とは違うんでしょうねえ。このことも興味深い。もしかすると初めて知る「大阪の夜の事情」に驚いたり目がくらんだりで、本筋から目をそらされてしまうかも。そんな意味では却って日本人のほうがストーリー自体に向き合えるのかなあ、なんてことを考えされられました。

ちょっと鼻につくプッチーニのペダンティズム(いわゆるエエカッコシイ笑。蝶々夫人の連想かなあ)。でもノルウェーの清冽な風景にも大阪の猥雑な風景にもあまり相応しくないところ(笑)が却って面白いともいえて、よい意味で逆効果か(意味わかれへん)。
イネスがもう少し綺麗だったらよかったなあ(スタイルは良かった)。アヤノ(阿部純子)は魅力的だった。
そういやロスト・イン・トランスレーションもそんな感じの映画でしたねえ。日本人の受け取り方と西洋人の受け取り方はたぶん違うでしょう。
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