赤髭

ジョジョ・ラビットの赤髭のレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.8
第二次世界大戦末期のドイツ🇩🇪
一人の少年が青年に成長する物語

ヴェルサイユ条約で苦水を飲まされ、疲弊し切ったドイツ🇩🇪に一人の救世主が現れる

アドルフヒトラー

たった4年で世界2位の経済大国へとドイツをのし上げた彼は国民から絶大なる支持を受ける

公共事業による労働階級への還元
インフラ整備 
公共施設の充実
ドイツ国民の生活向上の為の完璧な社会保障
当時の少年、いや、全国民がヒトラーに熱狂するのもわかる

この作品は批判を覚悟したドイツ側の観点からの構成とナチスの絶対に許されない戦争犯罪の構成が絶妙なバランスで描かれている

反戦ユダヤ解放の活動をしてる母
屋根裏に匿われていた一人のユダヤ少女と出会ったヒトラーユーゲントのジョジョの心の変化を描く構成は陰と陽のバランスが素晴らしい

また、反戦をなんとなく醸し出す周りの人々
の演出もたまらない
特にキャプテンk
暗にLGBT🏳️‍🌈を匂わせる演出
当時のドイツは人扱いされないのはユダヤ人が有名だが、他にも 身体障がい者 精神疾患、同性愛者も処罰対象になっていた

なので、制服の勲章からかなりの功績を残しているはずの彼が冒頭からナチに批判的な言動をとっている理由もわかるし彼が魅せる終盤の行動にも納得、涙腺が崩壊した ちなみに彼が考えた軍服にはピンクの三角形が示されている

ジョジョの母親には頭が上がらないのはきっとか彼の秘密を知っているのかも、だから二度もジョジョを助けた⁉️
当時ファシズムに批判的な軍人も結構いたらしい
 
反戦をテーマに痛烈な皮肉を込めて描く本作品 戦争の悲惨な現実をブラックユーモアを絡めてしっかり考えさせられる反戦映画の傑作でした♪

靴紐が縛れるようになったジョジョ
少年から青年に成長を感じさせられる素晴らしい演出でした♪

そして、母の靴…

終盤の展開は涙腺崩壊

映画史に残る素晴らしい作品でした。
赤髭

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