kazu1961

ウエスト・サイド・ストーリーのkazu1961のレビュー・感想・評価

4.4
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-093
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋61年度版の『ウェストサイド物語』、ほんとずっと愛してきた私の中でのミュージカル映画の最高峰です。そんな大好きな作品を大好きな監督スピルバーグが製作したということで、ほんと楽しみで鑑賞しました。結論を先に言うととにかく素晴らしい!!ほぼ同じストーリーで同じ音楽なのに、ここまで違う見え方に感じるのは流石映画を知り尽くしたスピルバーグならではの作品だと思います。前作から通じる共通のメッセージ“憎しみからは何も生まれない”という想いが映画ならではの伝え方でより強く伝わってきたのでは無いでしょうか?!

🖋何と言ってもその美しくそして迫力のある映像と踊りと共に、あのレナード・バーンスタインの名曲の数々が心に迫ってきます。オリジナルの良さを活かしながらも、オリジナルではやや閉鎖的で暗さがあった音楽や踊りを、激しく視点が切り替わる映像を多用しながら、若者達の弾けんばかりのエネルギーを見事に活写しています。スクリーンからはみ出すほどのエネルギーを。このあたりは映画を知り尽くしたスピルバーグならですね。

🖋脚本、ストーリー的にもスピルバーグと脚本のトニー・クシュナーならではの演出が。主人公トニーが暴力沙汰で1年間服役後、不良グループと距離を置いている設定であったり、不良グループに入りたがっていた女性エニバディズが、今回はトランスジェンダーの少年という設定になっていたり現代目線のディテールも多いです。一番の見どころは、前作でアニタを演じていたリタ・モレノが90歳になって60年ぶりに戻ってきました。そして今までトニーとマリアが歌ってきたラブソング「サムホエア」を、今度は老いたモレノがソロで歌うんですね。ここはグッときます!!そしてラストまで良い役柄を演じていました。

🖋主演の2人もとてもフレッシュでエネルギッシュで良いですね!!主人公トニーを『ベイビー・ドライバー』などのアンセル・エルゴート、ヒロインマリアをオーディションで選出されたレイチェル・ゼグラーが見事に演じています。前作では吹替えだったのとは異なり、役者本人が歌唱しているところに思い入れを感じますね。

🖋 もう一度見たくなる華やかで感動的なシーンもありながら、ジェットコースターのように心が揺さぶられます。そしてそこからラストへ向けてのまさかの展開(前作で認識はしてるのですが)。。。差別や偏見を越えた愛に、涙がこぼれます。60年前と全く変わらない差別や偏見による分断。。。

🖋それでも、やはりオシャレで、泣けて、熱くなれる最高のミュージカル映画でした!!

😭Story:(参考:公式サイト)
夢や成功を求め、多くの移民たちが暮らすニューヨークのウエスト・サイド。 だが、貧困や差別に不満を募らせた若者たちは同胞の仲間と結束し、各チームの対立は激化していった。 ある日、プエルトリコ系移民で構成された“シャークス”のリーダーを兄に持つマリアは、対立するヨーロッパ系移民“ジェッツ”の元リーダーのトニーと出会い、一瞬で惹かれあう。この禁断の愛が、多くの人々の運命を変えていくことも知らずに…。

🔸Database🔸
・邦題 :『ウエスト・サイド・ストーリー』
・原題 :『West Side Story』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 2021
・日本公開 : 2022/02/11
・上映時間 : 157分
・受賞 : 第79回ゴールデングローブ賞
作品賞、主演女優賞、助演女優賞
・監督 : スティーブン・スピルバーグ
・脚本 : トニー・クシュナー
・原作 : ※※※
・撮影 : ヤヌス・カミンスキー
・音楽 : レナード・バーンスタイン、デヴィッド・ニューマン
・出演 : アンセル・エルゴート、レイチェル・ゼグラー、アリアナ・デボーズ、マイク・ファイスト​、デヴィッド・アルヴァレス、リタ・モレノ

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
スティーブン・スピルバーグ監督が、1961年にも映画化された名作ブロードウェイミュージカル「ウエスト・サイド物語」を再び映画化。1950年代のニューヨーク。マンハッタンのウエスト・サイドには、夢や成功を求めて世界中から多くの移民が集まっていた。社会の分断の中で差別や貧困に直面した若者たちは同胞の仲間と集団をつくり、各グループは対立しあう。特にポーランド系移民の「ジェッツ」とプエルトリコ系移民の「シャークス」は激しく敵対していた。そんな中、ジェッツの元リーダーであるトニーは、シャークスのリーダーの妹マリアと運命的な恋に落ちる。ふたりの禁断の愛は、多くの人々の運命を変えていく。「ベイビー・ドライバー」のアンセル・エルゴートがトニー、オーディションで約3万人の中から選ばれた新星レイチェル・ゼグラーがマリアを演じ、61年版でアニタ役を演じたリタ・モレノも出演。「リンカーン」のトニー・クシュナーが脚本、現代アメリカのダンス界を牽引するジャスティン・ペックが振付を担当。2022年・第94回アカデミー賞では作品、監督賞ほか計7部門にノミネートされた。
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