ラテンビート映画祭にて

ネオンピンク・イエロー・グリーンの絵の具を体に塗りたくり体をくねらせる。その動画を配信することで生計を立てる内気な青年ペドロ

ブラジルの地方都市に住み、いつかは沈んでなくなるこの街から家族や知人が離れ、だんどんとひとりぼっちになっていく現実から逃れるように一人部屋で踊るネオンボーイ
過去に大きなトラウマを抱え、ネットの中でしか輝けなくなった青年が、そのダンスをきっかけに一人の青年と出会う……

あらすじだけを読んで見に行き、想像していなかった濃密なシーンの連続に若干びっくりしたが、長い閉塞感から解放され、弾けるようなあのラストシーンを見れたのは本当によかった

‪閉塞感ある地方都市で自室に篭り、塗料にまみれて半裸で踊る時だけ解放される内気な青年。
暗闇を貫くビートとネオンカラー、恋の煌めき。
出口は見えずとも、蠢くこの身は今ここにある。
相対ではなく絶対に、運動を続けることを選ぶグラマラスで鮮やかな肉体。
‪何も手にしてないように見えても、救いが無いように見えても、肉体から溢れるエネルギーは希望だし、若さであるし、どうしても生きてしまう怠惰で甘美な悲しみのようでもあるよ。‬
とても良かったっていうか、なんか好きだった。

ラテンビート映画祭2018にて鑑賞。蛍光ペイントを塗った裸身を暗がりで妖艶にくねらせる青年ペドロ。PV配信でレオを知り関係を結んでいく…大胆な性描写を含んだゲイの恋愛ドラマ。ペドロの生き辛さ、孤独感、喪失感が堪らぬ。