あーさん

シネマ歌舞伎 野田版 桜の森の満開の下のあーさんのレビュー・感想・評価

-
シネマ歌舞伎2023 第5弾

坂口安吾 原作"桜の森の満開の下"の野田秀樹版by歌舞伎役者?

いやぁ、これは素人には難しかったかも。。
私にもう少し純文学の素養があれば良かった…。そして、野田氏の言葉の洪水みたいなオープニングにちょっと引きかけるも、前回同様だんだんと慣れてくる。…にしてもダジャレ(マザーグースのような言葉遊び⁈)多くないか?笑

これまた深掘りすると卒論みたくなってしまうので、とりあえず簡単なメモ書き感想。

中村屋のお二人(勘九郎、七之助)が、とにかく素晴らしかった!
勘九郎さんの純情で一直線な感じ、七之助さんの妖艶でもあり無邪気でもありな狂気を孕んだ女性性…十分に堪能させてもらった!!
浅草の平成中村座にお芝居を観に行く!というのが、私の新たな夢に♪

他にも松本幸四郎(当時 染五郎)→この人やっぱり画になる〜!、坂東巳之助、新悟ら私の好きな役者さんが出ていて嬉しかったぁ♪そしてそして、市川猿弥の安定感、頼もしいバイプレーヤーぶり!

正確に言うと、村上春樹の短編小説をいくつかミックスした映画"ドライブマイカー"の坂口安吾版("桜の森の…"と"夜長姫と耳男"のブレンド!)。

日本古来の"鬼"👹の悪の象徴としての捉え方。(c.f."怪物だーれだ")

そして、桜。
桜の下には死体が埋まっている、、のような喩えと、満開の桜の艶やかさと刹那の対比。

なんとも形容し難い美しさと恐ろしさと。



原作も読んでみたい!
(まずは、ジャケ買いならぬ、表紙買いした坂口安吾の"堕落論"から。。)


**追記 2023.10.21.

原作 桜の森の満開の下、夜長姫と耳男 読了。
これは、すごいものを読んでしまった。。
言葉にできない。
改めて今作を観てみたくなった。

美しさと狂気、欲望、孤独、都会と田舎、究極の愛、、
いろんな言葉が頭の中をグルグル。
まとまらないけど、無理にまとめなくてもいいか。
ものすごい気持ち悪さとものすごい純粋さが共存している。ちょっとあり得ない。魅了される。唯一無二。ヤバい。

とにかく余韻がすごい。。

この歳にして初めて坂口安吾を追いかけたくなった❗️❗️
あーさん

あーさん