エブリデイねむろう

ほんとにあった!呪いのビデオ70のエブリデイねむろうのレビュー・感想・評価

4.0
投稿されてきたという心霊映像を検証・紹介する心霊ドキュメンタリー。
「ほんとにあった!呪いのビデオ」(以下ほん呪)第70弾。
演出・構成:菊池宣秀

「マリオネット」

おまえこれ撮影してるときに気づいたやろ系映像。
恐ろしい顔面が無造作に床に置かれている。

「染み」

ビデオの撮影後、やたら喉が渇くようになったという投稿者の同僚。
糖尿病になってしまった、とでも言うのだろうか。
映像はけっこうおもしろい。
某兄弟芸人の「幽体離脱〜」を思いだした。

「二段ベッド」

あまりに自然な感じでいたので思わず声がでてしまった。
これも撮影時に気づかないわけがない系の映像なので、時間経過によってあらわれたパターンかなと思ってたけど、中村義洋によるとそういうわけでもなさそうなので、まぁ、うん。

「Fake 前編」

最近YouTubeでご活躍中のワンパクさんこと森澤透馬くん登場回。
初登場はどのへんだろう?

投稿者への取材後、近隣への聞き込みを行うスタッフ。
取材中に話しかけた男性スタッフが女子高生に普通に後ずさりされてるの草なんですよ。
まぁ、いきなり大男から声かけられたら怖いわな。
取材住民には丁寧にモザイクかけてるのに、明らかに未成年と思われる中学生くらいの男の子はモザイクなしなの、この先なんかあるんですかね?

どうにも様子がおかしい投稿者の旦那。
取材中もかなり不貞腐れている様子ではあるが、タバコはちゃんと換気扇のそばで吸う喫煙者の鑑。
そして、あの映像はフェイクであると主張しはじめ事態は急転する。

夫「あの顔は俺がマスクを置いたんだって」
嫁「なかったよ」
夫「あったんだって」
嫁「あったら気づくわ!!」

の流れ狂おしいほどすき。
ここだけ5回リピートしたくらいすき。

「シリーズ監視カメラ ペットカメラ」

飼い主を不審者から守る愛犬の鑑。
これすき。
ただこいつはなにが目的でやってきたのか。
わんこがかわいくてたまらなかった、とでも言うのだろうか。

「寝顔」

この投稿者めっちゃかわいい。
ふと眉毛の女の子すきなんですよ。
すごくかわいいイモトアヤコ。
映像はまぁ、はい。

「墓」

多くの視聴者は中央の千原せいじに気を取られ現象には気づかない。
そういうものではないでしょうか。

「Fake 後編」

案の定、家庭問題へと発展していく心霊調査。
取材をすすめるなかで投稿者の旦那がみたという心霊映像を持っている人物と接触する。
更に映像に映っている別の人物とも接触をはかることに。

インターホンを鳴らすも不在。
日中は仕事だろうということで帰宅を待つことした菊池組。
当然、車ではりこみをするのだろうと思っていたら、まさかの屋外待機という菊池の謎采配。
一人がカメラを抱えている怪しい男三人組が住宅街で集まってなにかをやっている。
近隣住民からしたらお前らのほうがホラーである。
それから夜の8時過ぎまで屋外待機していたらしい菊池組。
ターゲットと思しき男性と接触したとたん逃げられてしまう。
菊池はこの展開を予期して屋外待機を選択した、とでも言うのだろうか。

取材相手の話を検証するべく時間を計測しながら古井戸まで向かうスタッフ。
被害者が古井戸に落ちてから小学生が助けを求めるまでの時間を計りたいのに、なぜか車で移動した時間を前提に話をすすめていくガバガバ検証。
しかも途中で迷子になり、挙げ句の果てにはスタッフにはりついていた小さな蛭に大騒ぎの製作委員会。

ちなみにこのエピソード。
森澤さんが「過去一しんどかったほん呪取材」としてネタにしているもの。
映像ではカメラをロープに結びつけて井戸のなかを撮影しているが、最初は森澤さんがカメラを持って井戸を降りるよう指示されたらしい。
「普通に危険です」と言って断ったらしいが、これはワンパクさんの判断が正しい。
というか菊池の采配がおかしい。

さて、問題の映像であるが、これほど「演出過剰」という言葉がふさわしい映像もない。
脈絡のない映像と不気味な音声のハイブリット系は確かに怖がらせるには効果的だが、意味不明の映像になりがちで、丁寧な取材を経てきたエピソードの最後に流すにはあまりに違和感がつよく残る。

これは特に別の映像が紛れ込む系のやつでつよく感じることなのだが、そもそも幽霊だの人間の念だの呪いだのと呼ばれる存在がそこまで過剰に映像機器に干渉できるものなのか、というところはもう少し冷静に吟味されるべきものと思う。

最後に。
前編の取材映像でモザイクなしで登場した男の子は後編で特になにがあるわけでもなかった。
顔出しが出演条件になっていた、とでも言うのだろうか。

2023ー旧059