ボブおじさん

パリ、嘘つきな恋のボブおじさんのレビュー・感想・評価

パリ、嘘つきな恋(2018年製作の映画)
3.9
北野武は、別格としても劇団ひとりやバカリズムなど日本にも監督・脚本・演者もできるコメディアン(芸人)は、それなりにいるのだが、その上イケメンとなると話は別だ。

数々の舞台やTV、映画に出演し、フランスでは国民的な知名度を誇る人気コメディアンのフランク・デュボスクが本作では、共同製作、脚本、主演、そして念願の映画初監督も兼ねた。ハイスペックな才能が、はっきり言って羨ましい。

そんな彼が、本作では、、愛すべき中年のモテ男の主人公に扮し、独特の個性と魅力を存分に発揮。女性の気を引くため、口からでまかせのとんでもない嘘をついたばかりに、車椅子の美女と運命的に出会うこととなり、引っ込みがつかなくなって四苦八苦するさまをコミカルに演じる。

日本映画の若い男女のドタバタやツンデレ系のラブコメとは違う成熟した男女による大人のロマンチックコメディ。しかもハンディキャップを持つ相手との恋のゲームというユニークで挑戦的な設定がいい。

2人がデートを重ねるパリや、チェコ・プラハの美しい景観を背景に、大人が楽しめるお洒落なエンタテインメントムービーだ。


〈あらすじ〉
大手シューズ代理店のヨーロッパ支社長を務めるジョスランは、中年の独身貴族。ある日、他界した母の家を訪ね、ふと目についた母の車椅子に試しに座った彼は、そこで美しい女性のジュリーと偶然鉢合わせし、彼女の気を引くため、自分は長らく車椅子生活を送っていると嘘をつく。それを真に受けたジュリーは、ジョスランに自分の姉のフロランスを紹介する。その彼女も魅力的な美女で、不慮の事故が原因で車椅子生活を送っていた…。


公開時に劇場で鑑賞した映画を動画配信にて再視聴。