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ジョーカーのTELのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
1.4
<意味不明の陰湿な2時間>

※バットマンシリーズを見たことがありません


うーん、何が面白いのか全くわからない映画でした。面白い面白くないというより私には合わなかった、ただそれだけだと思います。


1.ストーリーについて
理不尽な境遇、様々な場面での裏切り、期待が絶望に変わる瞬間に狂気だけが自分の中に残り、ただの残忍でエキセントリックな殺人ピエロに成り果てるジョーカー。理解はできるがさすがに単なる愉快犯のジョーカーに感情移入は出来ませんでした。

確かに環境は最悪。荒れ果てた街に腐敗した政治。そんな中で何もかもがうまくいかなくなり、徐々におかしくなっていくジョーカーことアーサー。職場、仕事、気になっている女性、さらには母親や権力者にまで裏切られ、、、と悪いことが重なることでアーサーの心が徐々に悪い方へと侵食されていくんです。

この侵食されていく過程を彩るのは壮大で重厚な音楽。これは素晴らしかった。怖いくらい感情を揺さぶる重い音楽。さらに狂気の演技と自己中心的な殺人。ストーリーがもっと良ければ感動したんだろうなぁ。


2.キャラクター
圧巻の演技というのはこういうことなんでしょう。突然笑いだしてしまう「病気」に侵されているアーサー。そんなこの「笑い」が凄い。

口は笑ってるのに目は全く笑っていない、気持ち悪いくらい心に響いてくる狂気の演技は怖いくらい凄い。また、アーサーの体つきもエグい。ガリガリだけどお腹は少し出てる中年ボディ。この役作り凄まじかっただろうなぁ。

また、体をくねらせて一人踊るあの姿は一体何なんでしょうか?バットマンにそういうシーンがあるのであればわかりますが、初見の私は単なる気の狂ったおっさんの異常なダンスとしか思えませんでした。そんな事も含めてどぎつい印象を残したジョーカーことアーサーだったと思います。

他のキャラはほぼ印象に無いんですよ。ほぼアーサー視点で物語が進行。職場の同僚や母親、市長候補、警察官など色々いましたがあえて印象に残ったと言うなら街中に溢れかえってたピエロマスクの集団くらいでしょうか。

ちなみに、バットマンシリーズを見たことが無いのでバットマンに繋がるキャラクターの存在は分かりませんでしたが、おそらく市長候補の息子がバットマンシリーズにおける重要なキャラクターなんだろなぁ、とは察しました。


3.この作品をオススメできない人
全編暗くて陰湿な雰囲気です。さらには気分が高揚するシーンも無ければ激しいアクションもありません。そういうのが見たいなら同時期にやってるジョン・ウィック パラべラムを観たほうが良いでしょう。

じゃあ誰なら楽しめるのか?それは、

・ネガティブな感情に耐えられる人
・バットマンを見た事がある人
・ジョーカーというキャラに思い入れがある人
・今ネガティブな気分ではない人

なら良いのかなぁと思います。

ただ、こんな意味不明な犯罪映画に権威ある賞の候補だ、という風潮が私には理解不能です。なので超高評価か超酷評のどちらかになるでしょうね、この映画。実際にレビューを色々見てますが、私のような1点台を着けている人なんてほとんどいませんでしたが、2点3点の人もほぼいない。これほどまでに好き嫌いの分かれる映画も久々です。


というわけで私には全く合わない映画で、かつ面白くともなんともないこのJOKERという映画、私にはオススメできません。


※この映画ってDCなんですね。最後の最後までロゴが出てきませんでした。
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