WataruKato

コネチカットにさよならをのWataruKatoのレビュー・感想・評価

コネチカットにさよならを(2018年製作の映画)
4.5
些細な行き違いで家族愛を手放してしまう登場人物たちの振る舞いは、何事にも欲張りがちな現代人の日常と重なる。
特に主人公の妻とその友人でヤク中息子を持つ母親は、現代人のステレオタイプとして登場する。
何か悪いことが起こると、彼女たちは他人を攻撃する。とにかくすべて男たちのせいにする。自らもトラブルの原因であることには無自覚のまま、自己中心的な行動を繰り返す。
たしかに男たちはだらしないし、情けないし、面倒ばかり起こす。それでも、ニコール・ホロフセナー監督の脚本は一方的に男性を断罪しない。
それどころか、女性たちも反省すべきなのだと軽い調子で諭す。
男ってどうしてこんなに不器用なのかしら。でも結局のところ、問題を解決するには互いに努力するほかないのよね。
そんな声が聞こえてくる。
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