爆裂BOX

エイリアン・アタックの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

エイリアン・アタック(2006年製作の映画)
3.3
何十年にも渡り地球上で人類に扮して生活していたエイリアンが突如、侵略を開始した。その頃、国防省に秘密兵器を供給しているハイテク企業では、新兵器のマイクロ波銃を開発していて…というストーリー。
「デス・クローン」や「宇宙生物X」等ポンコツ映画量産監督ジェフ・リロイ監督による脱力系SFアクション。
エイリアンサイコン星人はマイクロ波銃を奪おうと研究所にやってくるも、誤ってマイクロ波を浴びた助手のサラは人間に化けた再婚の正体を見抜き脱出。自称元軍人のUFO研究家のDJバートを頼りに彼の元へ向かうが、という内容です。
冒頭からほぼ動きのないCGのUFO(というより写真貼り付けただけ?)が登場し、UFO内部に囚われたシリコンオッパイの巨乳女性が逃げ出すも触手に囚われてエイリアンに器具で切り裂かれて血塗れになるシーンから始まり相変わらずのジェフ・リロイクオリティを展開してくれてある意味安心させてくれます(笑)
ストーリー展開は生意気にもジョン・カーペンターの「ゼイリブ」をパクってオッパイと血糊をトッピングしたものですが、主人公サラが同僚に誤ってマイクロ波銃で頭撃たれて、脳に影響が出てその直後に現れたエイリアン達の正体見抜いて殺されそうになって戦って脱出までテンポよく描かれていて、その後もポンポン展開してダレ場があまりなかったのは好印象ですね。
マイクロ波銃喰らって脳味噌が黄色く光るエフェクトや、追い掛けてきたUFOが光線バンバン放って建物や車がドカンドカン爆発して吹っ飛ぶさまをミニチュアやフッテージ流用して表す所もチープながら個人的にはこれはこれで味があって悪く無く感じられました。
人間や動物の肉体利用して作られたUFO内部のセットもモロにビニール張りではあるけど、人間の頭や手足がぶら下がったり転がったりしてる光景も安っぽさ溢れてたけどまあ許容範囲かな。ゴア描写も血糊は多めで、エイリアンの頭部がかち割れたり破裂する所も安いけど確り映してて良かったです。
「ゼイリブ」と違ってサングラスかけなくてもサラの目にはエイリアンやUFOが見えますが、周りの人間には見えないので信じてもらえないという設定も面白かったですね。同僚や家族に化けたエイリアンが「突然おかしくなって暴れ出したんだよ」と言って周りがそれ信じてしまいそうになる所もこの監督にしては設定凝ってたんじゃないかな(笑)
主人公サラはマイクロ波銃撃ちまくってエイリアンやUFOバンバン倒して撃墜していってかなり強いなと思いましたが、後半出てくる他の女性も結構アッサリエイリアン倒していってるからエイリアンがクソ雑魚なだけでしたね(笑)これでよく地球侵略しようと思ったな。
エイリアンの地球侵略についてラジオ放送してるDJバートに助け求めるも、単に仕事として演じてるにすぎなくて役に立たない所も面白い。バートはなし崩し的にエイリアンとの戦いに連れ出されていい迷惑だったな(笑)
バートのファンでエイリアンとの遭遇経験もある巨乳女子三人が現れて、一緒にエイリアンのアジトへ殴り込みに行く後半は、エイリアンとの銃撃戦も展開されて楽しかったですね。まさかとは思うけどここは「バッド・テイスト」へオマージュ捧げたのかな?
最後に登場するトライポッド擬きや、UFOから弱弱しく差し出されたエイリアンの手等「宇宙戦争」オマージュもあって、ジェフ・リロイ監督のSF映画への愛を凝り固めて作ったのかな、と感じられました。
女優陣はルックスは微妙でしたが、サービスシーンはそこそこかな。「デス・クローン」や「宇宙生物X」でエロい美人だけどキ×ガイ役演じてるリロイ監督作品常連のフィービー・ダラーが、ここでも頭に手を当ててテレパシーで人の心読めるちょっとキ×ガイっぽい女子演じてました。今作では味方だったけど。
人にはとても勧められないけれど、能天気なストーリー展開やチープ感溢れるVFX等、脱力感に満ちた内容は個人的には割と楽しめました。