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冬時間のパリのaaaakikoのレビュー・感想・評価

冬時間のパリ(2018年製作の映画)
3.5
オシャレであったかいフランスのホットワインみたいな映画…だと思ったら全然違った。

冬時間のパリ、っていうより、かつてのオピニオンリーダーの冬時間、て感じ。オピニオンリーダーって言葉も古いよなー。
ネットに押される出版編集者と、その嫁の女優と、身の回りのことばかり書いてる作家と、その嫁の政治家秘書。2018年の映画にしては、言ってることが古くない?と思いましたが、こういう書籍文化の歴史の変わり目をきちんと映画にされてるのはさすがフランスなのか。
フィルマもそうだけど、書くという行為が昔は一部の知識人だけのものだったのが、誰もが書いて発信できるようになったってのは大きな変わり目ですよね。
生まれたときからパソコンやスマホがあった若い子は、この映画に関してはあまり楽しくないんじゃないかな〜。わたしは楽しめる年齢で良かったと思います。

見終わるまで知らなかったですけど、これ『夏時間の庭』の監督なんですね。
夏時間〜の方も、そういえば文化の継承の話だったな。こっちもいろいろ考えさせられたりして、それなりにおもしろかったんですよ、夏時間の方は。
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