シネマスナイパーF

太陽は動かないのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

太陽は動かない(2020年製作の映画)
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エンドロールで流れてる映像の方が映画本編の何倍も面白そうで、どうやらドラマシリーズなのね
映画は地味だったな〜…
アクションやらロケやらはすごいけど、お話としては全然盛り上がらない

説明はそこそこに最初からガンガン飛ばしてってるので、これは期待できるぞ!と思えましたが
急アクセルで40キロぐらいに加速して、そのままキープしました的な地味さで終わってしまった…


画面で繰り広げられるもののほとんどに、笑わずにはいられない
冒頭、テンションの高さでなんとかぼやかせていますが、今になって冷静に考えると、心臓爆弾解除するためのドタバタなすったもんだには若干の失笑
回想でも、詩織ちゃんの「どうしてこんなに朝早く起きてるの?」に対して、お前こそこんな朝早くからなんでここにいるんだと訊き返したくなった
一応高度なスパイ戦ってことになってるのに、ガンガン自分の名前名乗りまくるの笑うわ
顔割れまくってる超有名人ボンドならいざ知らず

アヤコって名前なのになんでカタコトなんだよ
普通に韓国人設定にすればええやんけ
デイビッド・キムは良いキャラしてるけど、まあお笑いだよね彼のすべてが
依頼主からの預かり言葉を言うときも、日本人じゃないからやはり少しつたないため、最初何言ってたのかわかんなくて考えてようやく理解したわ

香港でのミッションを過去と同時進行させるとこは面白かった
それだけに、クライマックスで急いで過去の説明をしながら海猿をダラダラやってんのには勘弁して欲しかった
彼が竹内涼真の救出に固執する理由の説明ということはわかるんだけどさ
全編通して、アクションと物語を上手いこと同時進行させられてない感じがする
映る映像そのものはすごい分勿体ないな〜

スパイ活動の情報、状況は説明が少ないのに、テーマ的なとこはガンガンわざとらしく説明していく不器用さ
同じ音楽に同じセリフ、正直くどいな…
テーマ自体は好きなんだけども、そもそもこの映画内で大人鷹野はほとんど感情を表に出さないため、やたらと説明的な演出が増えるのは仕方のないことなのかもしれないが

ただね、グダグダを愛嬌として捉えたくなる映画ではある
ロケットランチャーが2回出てくるんですよ?楽しいよそりゃ
イタいんじゃなくて、ダサいだけだからオッケー
世界を股にかけている感じがちゃんと出てるし
デイビッド・キムのハンサム男めっちゃやってる感はたまんないね
アヤコとのから絡みはどれも最高
最後は全部美味しいとこ持って行きやがったぜ…やれやれ、的な終わりもアホっぽくて好き
最強のマクガフィンはそのへんの少年が作った液体というインフレには笑うしかないね

一日ずつ生きてみろ、それを継続すればいい
これは非常に好きなメッセージ
狙いはいいんですよこの映画
アクションは見やすいし、間違いなく非常に高い満足度を得られる
南の島の青春感も悪くなくて、加藤清史郎に負けない顔力の少年鷹野が素晴らしく、詩織ちゃんを演じる南沙良は棒立ち演出のみでも本人は頑張って演技してた
陰謀を阻止する本筋と、鷹野という人間の物語ががっちりとリンクしていれば…惜しい


やりたいこと多すぎてギクシャクしてたかなぁ
勿体ない!!マジで!!!