クドゥー

劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- Wandering; Agateramのクドゥーのレビュー・感想・評価

2.5
『王に対しではない、王道に忠義を尽くすのだ』

スマートフォン向けゲームアプリ「Fate/GrandOrder」の人気エピソード映画化作品は、アニメ史上屈指の傑作が毎月公開される今ファン以外に選ばれる要素は一ミリもないものの、アニプレが実家に帰ってきた的な安心感を抱いてしまうファンタジーアニメーション。

シリーズの根源たる「特異点」について察することしか叶わぬハードコアな導入は望むところで、三つどもえの勢力戦もほどほどに戦いの中でのみ語られる騎士たちの忠義はストイックで、後編まで観ないと何の意味もない幕引きも「劇場版」の特権として潔さすらある。

アニプレ声優オールスターズの誰一人として予測可能性を超えてこない職人芝居について、最低限のクオリティ担保のためにはこれが業界のスタンダードになることを祈るばかりだが、坂本真綾が主題歌を歌い上げるだけで満足した気持ちになれる僕はお得な性格である。
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