母親が勤める密造酒工場の売り子として働くスサ(床屋のオンザ眉毛カットにも耐える美少年ぶり)。
学校にも行かず、重い瓶を持って街までの長い長い道のりをひたすら歩く。
街に出ればチンピラ二人組からみかじめ料?をぶんどられ、警察からも追いまわされ…出口の見えない底辺で少年は歯を食いしばる。
父親さえ帰ってくればすべては解決するのだと信じて。
淡々として大事件らしい大事件は起こらないけれど、猛烈に救いがない。
年上のジュジャに「遊ぼうよ」と何度もせがんでいたスサは、まだまだほんの子どもだった。言葉で怒りを表すこともできずただただ体をぶつけていく姿に胸が痛む。
たぶん劇伴一切ナシだったと思う。