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デュエリスト/決闘者のmendeのレビュー・感想・評価

デュエリスト/決闘者(1977年製作の映画)
4.1
<男の沽券>
ナポレオン時代からブルボン復古王政まで、二人の軍人が決闘を繰り返す。
もともとすぐ決闘に持ち込みがちなフェロー(ハーヴェイ・カイテル)が、そのことをとがめる上司の言葉を伝えただけのデュベール(キース・キャラダイン)を逆恨みしたことから最初の決闘が始まる。
あれこれありながらも何十年もいたるところで決闘を繰り返す。

二人とも軍人としては有能なのだが、ほかはかなり対照的。
デュベールはいいとこの生まれで教養もあり、ルックスもいいし、正義感もあり、女性にももてる。時代の変化に合わせて体制が変わっても軍人として生き延び、幸せな結婚をして子供も授かる。
反してフェローは偏狭でいつまでたってもナポレオン万歳。時代に取り残されている。
フェローのデュベールへの執着は嫉妬、あるいは愛のようにも見える。
リドリー・スコット、デビュー作から風格ある史劇を作っていて現在にもつながる資質がはっきり現れている。

長年にわたる二人の決闘を描いているので、時代も変遷するのだが、最初二人とも髪を細い三つ編みにしていてちょっとギョッとした。当時のファッションらしい。こういうところもリドリー・スコットらしい。
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