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飛べない鳥と優しいキツネのariのネタバレレビュー・内容・結末

飛べない鳥と優しいキツネ(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

いじめ、家庭内暴力。辛い環境に心折れそうな少女の唯一の親友はオンラインゲームの中のヒナ。唯一の心の支えだったゲームが配信終了の知らせを知りヒナに別れを告げる。
しかし、ヒナは辛くなったら会いにきてと彼女に居場所を伝える。
父親から暴力を振るわれて悲しみにうちひしがれた時、ふとヒナのことを思い出す。
会いにいってみるとヒナは女の子の着ぐるみを着てフリーハグをしていた。彼女はその日からヒナに相談をするようになる。

ある日、辛い日々に疲れた彼女はヒナに最後のお別れを言いに行く。
ヒナは彼女が死のうと決めたことに気づき彼女の裾を引っ張った。そして、着ぐるみをぬぎ初めて彼女に姿を見せた。女の子だと思っていたヒナは実は男性だった。びっくりした彼女だが、彼も死のうとしてることを知りお互い死ぬ前に悔いが残らないようにやりたい事を1つ1つ協力して実現することにした。
ここからのシーンは2人の姿がすごく微笑ましく彼女から辛い日常を少し遠ざけてくれてホッとする。
しかし、彼女が唯一大好きなお母さんに遺書を書くシーンは心が締め付けられて苦しくなった。

そんな中、ヒナとやりたい事をクリアしていくうちに彼女の心境も変わり始め状況が一転する。彼女の日常が変わり始めた頃ヒナのやりたい事リストがすべてクリアされた。
彼は思い残す事はないと言い姿を消してしまう。
その後、彼女は学校で思い切った行動にでる。最初のシーンがここに繋がるのだ。
冒頭はとても暗い辛い話だが最後はヒナとの友情?や彼女が辛い環境に打ち勝ち笑顔で過ごしているシーンにウルっときてしまう。

個人的に最後の駅でのシーンが本当に好きで、彼女が今日は約束があるから遊べないと友だちに言うとちょうど電車が駅に着く。
電車で彼女達の姿は見えなくなるが会話は続く。「誰と?」「男?」と友だちに茶化され彼女は「ヒナ」と答える。彼女の顔は見えないけど想像できて、エンドロールに入る時には号泣してしまっていた。
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