いろどり

魂のゆくえのいろどりのレビュー・感想・評価

魂のゆくえ(2017年製作の映画)
3.5
ブレッソンの「田舎司祭の日記」の影響を感じる作品だった。私は「たぶん悪魔が」も感じられた。
「田舎司祭の日記」は難しかったけど、今作はわかりやすく見やすかった。

「田舎司祭の日記」でも印象的だった自転車のシーンはそのまま使われていた。司祭としてではなく人間としての笑顔が唯一見られる重要な場面。終始、苦悩しているイーサン・ホークもここのシーンでは満面の笑みでちょっと可愛らしい。

音楽がまるでホラーのようにおどろおどろしい。
遊星からの物体xが迫っているのかと思ってしまう。

ラストはそうくるか、と少し驚いた。
宗教、信仰心はときに本来の人間らしさを抑圧する鋼の鎧。
一歩踏み込んでみると、実際は欺瞞に満ちている。
真面目な人ほど真剣に悩んで深みにはまってしまうのかもしれない
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