歴史上の偉人とかじゃなくて歌手とか俳優とかの伝記映画って、特に自分がその人のファンだったりすると、映画でその人を初めて知るような人に実際とは違う印象を与えるような作品だったら嫌だなとか、いろいろネガティブな感想ばっかり出てきちゃう感じがして抵抗があるんだけど、本作は思ったより悪くなかった。
ジュディ・ガーランドの人生はどこを切り取っても映画になりそうだけど、亡くなる直前らへんに焦点を当ててたのが興味深いと思った。亡くなる直前の頃、本当に痩せすぎてて正直怖いんだよな。どう考えても、健康じゃない人の見た目… ジュディ・ガーランドは悲惨な人生を送ったことでも知られてるかもしれないけど、そこじゃなくて歌を始めとしたパフォーマーとしての素晴らしさを今の日本でももっと知られてほしいと思ったし、ジュディもそういうふうに自分のことを覚えていてほしいんじゃないかと思った。私も最初ジュディ・ガーランドを“オズの魔法使”で知って、その後その裏にあった色んな闇的なものをネットで知って、しばらくジュディ・ガーランドの顔を見るのが怖い時があったんだけど、数年後に昔のミュージカル映画にハマって、“オズの魔法使”以外のジュディの映画も色々観て歌だけじゃなくてダンスもできるしパフォーマーとしての才能がすごいってことに改めて気づいたんだけどね。
