すずき

ピラニアのすずきのレビュー・感想・評価

ピラニア(1978年製作の映画)
3.1
ハイキングに出かけ行方不明になったカップルを捜索する女探偵のマギー。
彼女は山に住む世捨人のグローガンから、この近くに軍の放棄された研究施設があると聞き、彼に案内をさせる。
研究施設のプール内にカップルの死体がないか水を川に放流して確認するマギー。
だがその時、廃棄された筈の施設で研究を続けていたホーク博士が現れ、このプールで生物兵器として改良されたピラニアがいた事を聞く。
それが川に放流されたとなると、下流で泳ぐ人たちが危ない!
マギー達は事態の解決に奔走する…

ジョー・ダンテ監督のデビュー作で、2010年にはアレクサンドル・アジャ監督によってリメイクされた本作。
アマゾンの凶暴な肉食魚・ピラニアって、本作で知名度を上げたのかと思ってたけど、映画内で特に説明なくピラニアで通じるあたり、本作以前から有名な存在だったのね。
ピラニアが広く知られるキッカケになったモノって何だろう?

本作の見どころは、川のリゾートで騒ぐバカな水着ギャル&海パン男子が大量に食い殺されるクライマックス…ではなく、個人的にはその一つ前の大量に食い殺される林間学校のロリショタたち。
子供たちでも容赦なく殺される描写が非情で良かった。

あとは…特に良かった所は無いかな。
終わり方もいかにも低予算の地味なモノだし。
ただ、展開にダレる所がなく、ストーリーのテンポがまあまあ良いのは、昔のB級映画には珍しい…気がする。

本作で現れるモンスターはピラニア以外に、レイ・ハリーハウゼンばりのストップモーションで動く謎の生物も登場。
そちらの方がピラニアよりよっぽどUMAだが、そいつは顔を見せるだけで人を襲いもしないし、ストーリーに一切絡まない。
ジョー・ダンテ監督のオタク趣味が作品に現れただけの存在だろう。
スピルバーグ監督は、「ジョーズ」以降大量に現れたアニマルパニック映画の中でも、この作品が最も良い、と評価したが、そういう映画オタク性にシンパシーを抱いただけでは…?