emily

ハッピー・アニバーサリーのemilyのレビュー・感想・評価

ハッピー・アニバーサリー(2018年製作の映画)
3.5
 付き合って3年の記念日を迎えるサムとモーリー。しかし出会った頃みたいにロマンティックではない、変わってしまったとモーリーはサムに告げ、少し距離を置く事に・・そこにいつもの癖でサムの暴言が飛び交い・・

 3年という月日が流れ、出会った頃のようにドキドキ感がなくなり、次第に一緒に居る事が当たり前になりマンネリ化してしまうカップル。そうゆう経験のある人なら共感できる部分がたくさんあるであろう。コミカルに過去の回想を交えながら、お互いを見つめなおしていく。それぞれ相手に対しての不満を親や友人にぶつける中で、二人とも自分の事は一切見えておらず、一つの視点からしか物事を見ていない事が分かる。観客は二人の視点を見せられる事で、どちらにも非があり、お似合いのカップルである事が分かってしまうのだ。
 ロマンティックではなくなったというモーリーだが、彼との会話をトイレの便器に座った状態で行っていたり、優柔不断で何も決められないというが、決められないようにしてるのは彼女自身だったりするのだ。離れて見つめなおし、はじめて分かる事。シンプルではあるが、ぐさっと刺さるエピソードと、過去の回想を交え、サムの友人とのエピソードは一つのスパイスとなり、爽快に予想できるラストに安心感を覚える。結局相手を変えるには自分が変わるしかなく、長く続けるには相手に寄り添い相手の立場に立って物事を見ていくしかない。相手に求めても相手は変わらない。自分が変わる事で相手も変わったように見えるのだ・・不満があるなら、自分が動くしかないのだ・・
emily

emily