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雪の華のTSのレビュー・感想・評価

雪の華(2018年製作の映画)
1.0
【今世紀最悪クラスの邦画】1点
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監督:橋本光二郎
製作国:日本
ジャンル:恋愛
収録時間:125分
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2019年劇場鑑賞6本目。
今作を劇場で見る際は、イヤホンをして歌を聴きながら見ても良いかもしれない。というのは冗談として、それ程台詞を聞かなくても全く問題ない、むしろ映像はそこそこ綺麗なので楽しむならそこでしかないくらいの出来。今世紀最悪クラスの邦画であり、採点不能映画を除けば自分が今まで見てきた全映画のワースト10に入り込んできてしまうかもしれないくらいの作品。『サスペリア』で今年のワーストは決まりかと思いましたがそれを超える作品の早すぎる登場により最早笑えてしまう。もうとにかく一から作り直してほしい。感動のカの文字もなく、主人公の身勝手さ、現実離れした支離滅裂な展開、見てるこちらが恥ずかしくなりそうな恋愛シミュレーションのような設定。葉加瀬太郎さんが贅沢に音楽を奏でてくれてますが、それで1点つけたくらいで内容に関してはほぼ0点であります。

中条あやみ演じる平井美雪は余命宣告をされたため、途方にくれているのですが、ひったくりを捕まえた登坂広臣演じる綿引悠輔に恋をし、彼の店を救うため100万払う代わりに恋人になってくれといいます。マジで意味わかんねえという設定。これでは最近流行してるとされるレンタル彼氏となんら変わらん。一方悠輔も100万円をもらってるので大きな口を出せない。奇妙な関係が暫く続くのですが、致命的なことに美雪は悠輔に何故こんなことをするのか決して話しません。罪深きかな、日に日に悠輔は満更でもなくなってきて、好きになった頃にははいお別れね。て。いくら余命が少ないとはいえこれは身勝手すぎ。完全に悠輔の方が被害者に見えてきてしまいます。

まあここまでならまだ微妙な作品程度で終わったのですが、終盤がマジでやばい。もう失笑の連発であり、どうしたらこんな訳の分からない展開になるのか理解に苦しむ。医者に入院しなさいと言われながらもふたたびフィンランドに一人で向かう美雪。行かせる医者も大概ですし、それを認める親もどうかしてる。というかこの作品の制作陣は東京とフィンランドの距離を東京と北海道の距離くらいとしか認識していないのではと思ってしまう。そんなやすやすと行ける場所ではないです。で、美雪も大概なんですがそれを荷物なしで追う悠輔もどうかしてる。フィンランドに手ぶらで荷物なして。。コントですかこの映画は?笑 もう本当に終盤が酷すぎる。一体どうしちゃったのと問い質したい。

百歩譲って中条あやみと登坂広臣は悪くないと思います。こんな支離滅裂な内容、設定のもとでは誰が演じても結果は同じ。(ただし、演技はお世辞にもうまいとは言えない)。余命系映画にはめっぽう弱い自分ですが、これは論外中の論外。『死ぬまでにしたい10のこと』を彷彿させられましたが今作はそれ以下。『僕はあす昨日の君とデートする』みたいに最初は共感できないが後からわかってきて泣ける映画を期待しましたが最早お笑いの領域。終わったあとは恋愛シミュレーションのクソゲーをさせられてかつ強制終了させられた気分になりました。恋愛シミュレーションゲームなんてしたことないのでわかりませんが笑 こんなものを見るならば同日初公開の『七つの会議』の方を断然に推します。乱文失礼。

余談ですが、みた次の日に生徒が嬉しそうに近づいてきて、昨日今作を見たそうで感動して絶賛していました笑 一瞬顔が引きつりそうでしたが、捉え方は人によって様々なのでその子が感動したのならばそれで御の字かなと思いました(^^)
ただ、個人的な見解としては、これが世の中で絶賛され続けたら日本映画界も終わりなんじゃないかなと思えてしまいました笑 ビジネス的な点ではなくて芸術作品的な点として。。
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