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3.0
【甘い映画だけど】

BS録画にて。
制作国はミャンマーと日本で、舞台も前半は日本ですが、事実上はミャンマー映画でしょうね。

父親がミャンマー人ではあるものの、日本で生まれ育った少女が主人公。
日本でケーキ職人になりたいと考えている彼女が、父(と亡き母)が政治的理由から日本にやってきた事情を知り、初めてのミャンマー旅行で祖国愛に目ざめていく過程を描いています。

全体に甘い映画で、日本には外国籍の人間の労働問題や滞在権の問題があるし、ミャンマーにも(ヒロインの父の例でも分かるように)政治的な締めつけの問題があるはずですが、その辺はスルーしています。基本的にみんな「いい人」で、日本は自由で寛大な国だし、キャンマーは帰るに値する故郷なのです。

ヒロインは日本で生まれ育ったわりには日本語が下手だし、彼女に思いを寄せるミャンマー人青年の出自についても簡単な説明しかなされていません。

そういうわけで、文科省推薦映画かと皮肉りたくもなりますが、物事を前向きに捉えて生きていくためにはこういう映画もあっていいかな、という気もします。

なので、点数はぎりぎり合格点に。
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