是非『赤線地帯』と併せて鑑賞したい、公娼制廃止に伴い篩にかけられる娼婦らのアンサンブルドラマ。そこに横たわる悲喜交々と潰えぬバイタリティ。
サイドストーリー的な年配掃除婦の、『ラヴィ･ド･ボエーム』に比肩する哀愁纏う背中のラストショットたるや…

(カンヌコンペ出品、オスカー外映ノミネート)

★★★★

初のギリシャ映画。
舞台は港町の娼館。
あるいざこざから娼婦であると知った恋人は、彼女のもとを去ってしまう。
どんな職業でも一人の人間であり女性。
彼女たちの悲哀が伝わってきて、日本人でも共感しやすいテーマ。
クロード・チアリの主題曲が印象深い。