風来坊

パペット 大騒査線 追憶の紫影の風来坊のレビュー・感想・評価

3.5
パペットという不思議な生き物と人間との共存をテーマに描いていますが、本質は多種多様な生き方を受け止められない現代の人種差別を皮肉っているのだろうと思います。

そう考えるとテーマは重いしかなりの下ネタもあるので、パペットコメディとはいえ子供がターゲットではないし子供には見せちゃダメだと思います…。ちょっと狙いの層が分からない作品でもあります。
まあメリッサ・マッカーシーさんが主演の時点で、下品な笑いを察する事は出来ると思います(笑)

奇妙な世界観とパペット達の可愛さ微妙な感じがクセになりますね。パペットは全部CGかと思いましたが、調べてみると実際に人間が動かしたそうで…。しかも1体のパペットにつき4人で動かし、動かす人をCGで消すという困難な作業だったみたいで製作陣の努力には脱帽。

ミステリーとしては誰が犯人かは読めてしまうし、バディ物としても悪くはないけどもうちょっと弾けて欲しいところでした。
パペット達のキャラクターは面白かったですし、こんな面倒な事をやってのけた製作陣の情熱を評価したいところです。

下衆な笑いが人を選ぶと思いますが、私は思っていたより楽しめた作品でした。違和感があるようで馴染んでる映像も良かったです。

まとめの一言
「内なるパペットを否定するな」
風来坊

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