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釣りバカ日誌20 ファイナルのbluetokyoのレビュー・感想・評価

釣りバカ日誌20 ファイナル(2009年製作の映画)
3.5
釣りバカ日誌シリーズはきれいに終わった。本当は寅さんもこんな感じで終わらせたかったのかもしれない。スーさん役の三國連太郎がなんとかなる前に終わって本当によかったな。話としては、不況の到来である。鈴木建設を襲った不況というのは、リーマンショックだ。釣りバカ日誌の最終回というのもそうした時代を象徴しているような気もする。スーさんは、業績悪化の責任を取って、無期限の報酬の全額カットを申し出る。

ハマちゃんの所属する営業三課でも、どこもかしこも不景気で受注が取れないと深刻な状況、そんななか、スーさんの報酬全額カットの話が流れてくる。
さらに、スーさんの家では、娘たちが、遺産相続の話をしていて、スーさんはうんざり。

そんな状況でハマちゃんは一念発起。昔からの釣り仲間で、この不景気のなか業績を伸ばしているイマムラトレーディングスの常務、原に声をかけてみる。すると、なんと、本社ビルの建て替え工事の受注に成功する。

喜んだスーさんは、ハマちゃんに会長賞を授与。さらに有給休暇もプレゼントするのであった。
ついでに、料亭でごちそうすることになった。

その料亭は沢村葉子が女将をしているのだが、父親はスーさんの親友だった。だが、自殺してしまった。それ以来、なにくれとなくスーさんは葉子さんに目をかけていたのだ。

沢村の故郷は北海道で墓もそちらにある。娘の裕美も北海道で獣医をしている。
ということで、こんどは、北海道に行こうじゃないかと、スーさん、ハマちゃんは、休みの予定を決めるのであった。沢村葉子も娘に会うために同行することにした。

葉子が娘の裕美に会いに行くと、どうも、同棲しているらしく、相手は、牧場の跡取りの久保俊介であるらしい。結婚するから、ということだったが、ショックを受けた葉子は、娘の結婚に反対するのだった。
スーさんとハマちゃんの取り成しで、葉子さんは落ち着きを取り戻し、娘の結婚を受け入れるのであった。

めでたしということで、北海道旅行から帰ったスーさんとハマちゃん。
ところが、スーさんは、帰ってくるなり急病で倒れ、意識不明になってしまう。

幸いにも一命をとりとめたスーさん、会長を辞任することにした。
社員を集めての会長退任の挨拶。その流れで、釣りバカ日誌にレギュラーで出演している面々が、順番に登壇してお別れの挨拶をしていく。
最後に緞帳が降りて終わりである。

難を言えば、結局、葉子さんの話は、ちょっとしたエピソードに過ぎなかったことだ。せっかく、スーさんの娘さんが出てきたので、娘さんにちなんだストーリーがあれば、と思ったのだけど、まあ、最後の一回なので、話を膨らませようもないので仕方がないかな。
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