NAO141

オンリー・ザ・ブレイブのNAO141のレビュー・感想・評価

3.6
〈ヤーネルヒル火災〉
2013年、アリゾナ州のヤーネルヒルで落雷が原因とみられる山火事が発生。最初は小規模なものだったがやがて火の手が回り、アリゾナ史上最大の山火事に。
本作は実話をベースにしており、その山火事に立ち向かった男達の姿を描く。

〈英雄〉と言われた男達の影の面も含めた素顔が描かれている事も特徴で、災害パニック映画ではなく、消防隊員たちのヒューマンドラマがメインといえる。彼らの仕事中からプライベートまで〈ありのままの人間〉としての姿が描かれているのが印象的。そしていつもと同じように帰ってこれるはずだった日常が、、、という点が〈大自然の脅威〉を改めて感じさせる。ラストの体育館のシーンはかなり辛い。

人々を守るために奮闘した男達。我々は亡くなってしまった彼らを英雄と捉えるが、彼らが生きていた時に成した(成そうとした)行為こそがすでに尊いのだと感じる。ラストに生き残った者が「生き残った罪悪感より仲間を誇りに思う」と述べているが、この言葉にすべてが集約されているように感じる。
NAO141

NAO141