ごろちん

アマノジャク・思春期のごろちんのネタバレレビュー・内容・結末

アマノジャク・思春期(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

31分と短いですが、しっかりと小学校高学年の子どもが抱く不安や葛藤が描かれてました。コンプレックスに縛られ、将来、いや、それどころか一寸先にすら希望を見出せない少年の姿には思わず涙が。受け口を隠すためのマスクは残酷な世界から身を守るための必要不可欠なアイテム。そのマスクがいじめで汚れてしまうシーンは観ていて辛かった。

監督さんも思春期に同じ悩みを持っていたそうで、18歳の時に顎の矯正治療をされたんだとか。子どもの頃の辛い思い出は忘れたいはずなのに、映画に収めようとしたのは「今」があってこそ。映画の中では絶望しかなくても、それは人生の一部分であり断片に過ぎないのかなと。もしかしたら私たちが感じる生きづらさも断片的なのかもしれないとふと感じました。

今日のK’s cinemaは映写機のトラブルで上映時間を過ぎても上映出来るか分からずちょっと焦りましたが、10分遅れでようやく上映OKに。舞台挨拶で訪れた監督さんがロビーで見せたホッとした表情にこちらもほっこり。
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