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恋するシェフの最強レシピのmaverickのレビュー・感想・評価

恋するシェフの最強レシピ(2017年製作の映画)
4.1
2017年の香港・中国合作映画。「アジアンスーパースター」金城武と、「13億人の妹」チョウ・ドンユイが共演するロマンティック・コメディ。


破天荒な女性シェフを演じるチョウ・ドンユイがめちゃくちゃ可愛い。幼顔すぎて役の年齢である29歳には見えないが、そんなものお構いなしに可愛いので何の問題もない。金城武が演じる役とはまるで大人と子供の恋愛のようでもあるが、それがとても微笑しい。二人は水と油のような関係性だが、徐々に惹かれあう存在というのがよく分かる。物語後半で登場するリン・チーリンも美しい。チョウ・ドンユイとはまた違った大人の魅力に溢れていた。

食を題材とした作品として十分に魅力的。全編を通して美味しそうな料理がわんさか登場する。その料理の撮り方も美しいし、登場する際の演出も凝っている。高級料理ばかりではなく、主人公が好きなインスタントラーメンが登場したりと幅広い。ラーメンの作り方にはこだわりがあって、それが何とも美味しそうなのも印象的だった。本作を観てると美味しい物が食べたくなる。食に関する数々の名言も心に響いた。

チョウ・ドンユイ目当てで観たが、これは当たりだった。何度でも言うが、とにかく可愛い。でもスタイルが子供のようであるのを野菜に例えていじられているのはちょっと笑ってしまった。それを気にしつつも、「私って可愛い?」と迫ってくる可愛らしさが最高だ。シェフの時はちょっと奇抜な恰好であり、まるで鳥山明が描くヒロインのような女の子。元気いっぱいな感じが好感だった。金城武は演技が上手いわけではないが、はまり役でこちらも好感。ヒロインに翻弄される情けない姿で大いに笑わせてくれる。金城武は近年では出演作が激減しており、本作が今のところ最後の映画出演作。そういう意味でも本作は貴重だ。


水と油のような二人でも食を通じて恋愛に発展してしまうのだから。人を好きになるって理屈じゃない。そう思わせてくれるようなロマンチックな内容である。チョウ・ドンユイと金城武という、新旧アジアスターの共演も見応えあり。良き作品であった。
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