ナイトアウェイク

友罪のナイトアウェイクのレビュー・感想・評価

友罪(2017年製作の映画)
1.0
フィルマークス投稿6件目。
前提として
1.映画を観る為の参考にはしないでほしい。
2.難しい、まとめられない。
3.ただの自分用。

注意、ネタバレがあります。


考えれば考える程、難しい。自分に向けての感想を書くだけなのに、自分の中にあるものすら揺らいでしまう。作品が伝えたい事は、なんとなくでも分かる。
だけど全体を咀嚼した上で、単純な回答を出す事を許される作品ではないと感じた。

俳優さんとか全く詳しくないから、ミーハーになって書く事もできない。

好きか嫌いかを、ただ書くのも難しい。

友達に、人を殺めた過去があったら?
混乱するに決まってる。
それを知った上で、付き合ってくうちに本当に苦しんでる姿を見たら、擁護できるかも知れない。
でも、それが[真実の行方]の、ロイのようなヤツだったら…。何かあってからでは、取り返しがつかない。実在の事件がモデルらしいし。

でもでも、本当に改心してる、普通の人かも知れない。実際、過去に荒れてた時期はあるけど、人の為に役に立とうとしてる方もいる。

でも、突き付けてる問題は、[友達に人を殺めた過去があったら]。難しい…。作品内では、本人が苦しいが故の行動として[人を殺すなんて簡単なんだよ。だから(自分を)やってよ、ねぇ!]って言ってたけど、それが何かのキッカケで自分の大切な人に向けられたら怖い。絶対に起きないとも言えないしなぁ。

いや、でも本当に改心してて…(無限ループ)。


作品について。
・加害者が、加害者の幸せや権利を、加害者自身が主張するのは如何かと…。タクシー運転手の白髪のお父さんが、圧倒的に正しい。作品内で、自分の息子の同棲相手が孕んでるって事は、つまりヤル事ヤってたんだよなぁ。嫌々でFACKしたワケじゃないでしょ。
タクシー運転手のお父さんの息子は、深夜にムスコで無双乱舞。

だけどお父さんは、自分の息子が未成年+無免許運転+3人の人を殺めた事に極限の責任を感じて、自分の息子がやってしまった事だからと遺族に頭を下げて、謝り続けて、蔑まれても[また来ます]、それしか言えない。誠意の表し方がそれしかない。その中でも、どうにか家族の事を考えた結果が一家離散。
でも、ムスコを暴れさせてた息子は最後に、[もう会わない]って…。そんなの被害者遺族や視聴者が許せるはずない。
これって、最悪です。実際に、事件や事故を起こした人が遺族に謝罪もしない事があるみたいだけど、この作品にいたっては、反省はしてる。だけど、FACKしたり幸せ探しはさせてね。って事でしょ。ざけんじゃねぇよ。

まずクサレ息子は、電話なんかではなく、面と向かって父に頭下げて感謝でしょ。被害者遺族の手で海に沈められる覚悟で、父の回数以上に土下座訪問しろよ。原作は未読だから分からないけど、クサレ息子が遺族に謝るシーンがないのも、憤怒に拍車を掛ける。
これが原因でもあって、評価がかなり減点。理想を求めるワケではないけど、自分が遺族だったらと想像したら、全く許せない。

原作者は、どんなヴィジョンを思い浮かべて書いたんだろう。監督はどんな気持ちで、映像を撮ってたんだろう。

世の中は平等じゃないという事を、表現したのかな?

映画のラスト、2人の目線の先には何があったんだろう。現実に起こった事なら、大した理由じゃなくても納得できると思う。

ただ、作品はすごく良かった。皆の苦悩とか、意外と身近にありそうな事に転換して共感できる事もある。何度も観れないし、一人で向き合う必要がある作品かと。