づかし

友罪のづかしのレビュー・感想・評価

友罪(2017年製作の映画)
3.2
「償いきれない罪を犯してしまった。」

少年期に罪を背負った二人の物語。
罪悪感は消えることなく、人生を蝕んでいく。それがどれほどの“罪“であるかを問わず。

犯罪者に対する世間からの評価がよく描かれていて、清美(山本美月)セリフの節々には、どこか犯罪者はどこまでいっても犯罪者なのだ、といった見方が感じられた一方、

作品としてはむしろ、贖罪を終えた人々がどう生きていくのかに焦点を当てていて、
監督の少年法などに対する意見・立場は分かりませんが、『赦し』を描いた作品であったように思います。

たとえ無罪であっても、逮捕されなくても、「罪悪感が身を滅ぼす」というのはドストエフスキーの『罪と罰』でも描かれていることですが、もし仮に全くそれを感じない人がいるのならば、と考えさせられてしまう問題かと思います。

私個人としては、少年犯罪に対する日本の司法のあり方に賛同しかねるため、あまり感じられたものは多くありませんでした。
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